ソーシャルスキルって、どんなん?
今回は、児童デイサービスの小学生クラスでのソーシャルスキル活動について書きたいと思います。
まず、ソーシャルスキルって、何でしょうか?
言い換えると、社会性ということで、それは、社会の中で生きていくための、人と人との関わり方なのだと思います。
私たちが、ソーシャルスキルの活動の時間を設けているのは、子どもたちが少しでも、お友達とうまく関わり合って、一緒に活動したり、楽しく遊んでほしいからです。
デイサービスを利用している子どもたちの中には、人付き合いが苦手だったり、関わりたいけど、うまく関われず、相手を怒らせてしまったり、悪気はないのに、いやな思いをさせてしまったりすることもあります。せっかく楽しく遊びたいのに、うまく遊べないのはつらいですよね。
ここでのソーシャルスキル活動では、10人までの小グループで、ゲーム遊びや運動遊び、創作活動やお料理などを行い、遊びや活動のルールを経験しながら、身につけたり、お友達と役割分担し、協力し合って、ゲームしたり、お料理したり、いろんな活動の中で、自分の気持ちを伝えたり、我慢したり、そんな体験を積み重ねて、お友達と楽しく関わる力をつけてほしいと考えています。
例えば、輪投げゲームをした時のことです。
輪投げをする側の子と、ペットボトルのピンを並べる子とに、まず分かれました。輪投げをする子は、1人2本の輪を持ち、順番に並びます。1人2本の輪を投げるという短い時間でも、その場に並んで待つのが苦手な子もいます。
そんな時には、待つ場所がわかりやすいように、台を置く工夫をしたり、お友達に声をかけてもらったり、大きな声で注意する子には、優しく言ってもらうようにしたりしながら、ルールを意識して、お友達と一緒に楽しむための行動を促しています。
輪投げの的には、ペットボトルの空き容器を利用し、10点、30点、50点、100点を付けました。みんな、1本しかない100点をねらうのですが、うまく入れる子もいれば、なかなか入らない子もいます。なかなか入らない子には、みんなで声援を送るのですが、なかなか入りません。
そんな時、驚いたのは、ピンを並べる側の子が、なかなか入らない子に対して、「かわいそうやから、100点のピンを前にしたげるわ。」と言って、ピンを前に並べかえてくれたのです。そしたら、うまく投げて入り、みんなで拍手 「よかったなあ」と、つぶやくその子の気持ちに、私の胸もぐっときてしまいました。
そしたら、別の子もまた、入らない子の時に、ピンを置きかえて、サービスしてくれました。入らない子が入れれたことが、うれしかったのかなと感じる場面でした。
こんな風に、ソーシャルスキル活動のゲーム遊びの中で、①待つことのルールを経験したり、②お友だちと楽しく遊ぶために、みんなが楽しめるには、どうすればいいのかに気づいて手助けしてあげたり、声かけしたり、③自分はこうしたいなどの気持ちや意見が言えたりすることができればと考えています。
ここでの体験を積み重ね、人と関わることが楽しくなり、積極的にいろんなことに挑戦しようと思う意欲も育ってくれたらと思っています。今月は、ドッチボールと、ホットケーキ作りに挑戦です。さあ、どうなりますことやら?
(やました)
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