共に遊ぶ楽しさを知って行く過程を大切に
デイサービス幼児のクラスでは、自主活動の時間、個別活動の時間、集団遊びの時間と大きく分けて3つの時間を持っています。今回はその中の自主活動の時間についてかきますね。
子どもたちが登園して来ると、まずは、その子その子なりの好きな遊びができるようにと、滑り台などの運動遊具、絵本コーナー、モンテッソーリコーナー、おままごとやブロックなど、毎月、中身は入れ替えて、自主活動の時間がスタートします。好きな遊びが出来る、とはいうものの、職員も一緒に参加しながら、遊びの幅が広がるように、また子ども同士の関わりが深まるように、工夫しています。
年長のE君、年中の秋ごろからのびのびのデイサービスを利用始めて、そろそろ一年になります。ブロックなどで、ロボットや乗り物などを作るのが得意です。職員相手にいつもいろんな物を作っては遊んででいます。
お友達とも鬼ごっこなどに参加しないわけではないものの、ブロック遊びの時はいつも大人相手、自分で作った物に対する思い入れもあり、「駄目、E君の!」と誰かに触らせたりはできませんでした。
いつもカッコイイ物を作るので、他の子も気になり、触られてはトラブルになることもよくありました。
欲しがる子には、今年の夏ごろから、「これはダメだけど、おんなじの作ったるわ、」と言って、うまくトラブルをかわすようにもなってきて、
秋になり、のびのび以外のところで、偶然同じ年長のF君に会って、少しあそんだ所から、E君F君の距離が急接近、のびのびで会うとうれしくて、一緒に遊びたい気持ちが背中を押してくれたのでしょう、E君がF君に自分で作ったブロックを貸していました。
自分でもうれしかったのでしょう「貸してあげてん」と言いに来くれました。私もうれしくて、「え貸してあげたんそんなんできるん、すごいな」と喜ぶと、E君もますますうれしくなり、「うん、貸してあげてん一緒に遊ぶねん」とノリノリでした。
子どもにとって、大人相手の遊びでは、大人は「してくれる人」で、自分ペースで遊べます。子ども同士の遊びは何をして来るかわからない不安はあるものの、魅力的な相手、職員相手に遊んでいる時も、他の子どもの事を気にしています。
少し入れ替わりはあるものの、いつもだいたい同じメンバーの集まりの中で、少しずつ相手を意識して、遊びたいという気持ちや、一緒に過ごして楽しかったという経験を積み、一緒に遊ぶってほんとうに楽しいということや、思いの違いはあってもどうやったらお互い気持ち良く過ごせるのか、感じて欲しいと思います。
一見駄目と他児を拒絶しているように見えたり、興味がないと見えたりする子もいます。でも本当はどの子にも他児と交わりたいという気持ちはあるのです。
その気持ちを引き出したり、こうしたら上手く関われるんだという経験を積むことを大切に、職員も一緒になって遊んでいきたいと思います。
(むかさ)
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