23年度のびのび通信より⑤ 放課後等デイサービス<小学生高学年クラス>
高学年クラスは、第1土曜日クラス(中学生)、第3土曜日クラス(小学生4年から6年生)の2グループに分かれています。第3グループは基本4年生からの利用ですが、平日の利用が難しい方に限り、3年生からの利用もして頂いています。時間はどちらも2時間15分で、内容は遊びやゲームの集団活動、お料理、子ども達で意見を出し合いながら、次回の活動を決める話し合いの三部構成になっています。その中でも今回は、集団活動とお料理についてお話したいと思います。
今年度の集団活動はドッチボール、サッカー、野球、夏祭り、音楽クイズ、忍者巻き物ゲットゲームなどをしました。中でもドッチボール、サッカー、野球は人気で、両クラスで行いました。今では人気の活動ですが、かつては楽しめず消極的な子も多数いました。理由としては、ボールの扱いが苦手、怖い、ルールが捉えられず、どう動けばいいのかわからないなど様々です。そんな状態での参加が続くと更に苦手意識が強まり、参加自体が拒否的になりと負のループに陥りかねません。そうならないようのびのびでは、低学年の頃から自主活動でボールを使う遊びやゲームを取り入れ、集団活動ではミニゲーム、試合などに取り組んできました。試合をする際は、流れやルールをつかんでもらえるよう、わかりやすく整理、改良を重ねました。その積み重ねもあり、高学年になると活動に自信を持ち「得点したい」「アウトを取るぞ」と意欲的になったり、各々が部分部分で楽しめる所を見つけたりして、楽しいイメージを持ってもらえるようになりました。
とはいえども、ルールはかなり削ぎ落とされシンプルになっているので、他で行う際にその違いに戸惑いが生じるかもしれませんが、あらかたのルールを知ることで不安が軽減され、参加への一歩もスムーズになるのではないかと思います。
さて、お料理は一回に4つぐらいのメニューを、各チームに分かれて作っています。メニューは子ども達の意見なので、メニューは「きつねうどん、お好み焼き、いちごタルト、フルーツパフェ」「焼き芋、しょうゆラーメン、わらびもち、焼きおにぎり」など、子ども達にとっては夢のメニューとも言える、バラエティーに富んだものとなっています。
意見で出されたものは、可能な限り叶えてあげたいので、作り方などを工夫し、大方の意見は採用してきましたが、揚げ物に関しては、油の扱いが難しく、危険な場面も想定されるので行ってきませんでした。しかし、もっともっと色々な体験をしてもらいたいということで、クラスの状況を見つつ、今年度初めて揚げ物を採用しました。最初はアメリカンドックを作りました。ウィンナーを串にさし、ホットケーキミックスの生地をくぐらせ、油で揚げました。初めて調理した子は生地を付ける段階では「ぼくの知ってるのとちがう」と訝し気な表情で見ていましたが、生地がぷっくり膨らみ、こんがり揚がると表情が一変。わくわくした様子で出来上がる様を眺めていました。
油で揚げるとじゅわーと音がして、色がきつね色に変化し、香ばしい香りが一面に広がる。そのできる過程を五感で感じながら、自分たちの好きな食べ物はどんな風に作られているのかを知り、料理そのものの面白さや、人に食べてもらう喜びを感じてもらいたいです。
高学年クラスは月一回のみの活動ですが、みんな幼い頃からの付き合いなので、久しぶりに会っても、気兼ねなく過ごせるのが良いところだと思います。そんな仲間と苦手なことも一緒に乗り越えたり、喜びを分かち合ったりしながら共に成長していくことで、経験が支えとなり学校や友達との橋渡しになれればと思います。
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